トヨタとNTTは交通事故ゼロの社会を目指し新たな自動運転技術モビリティAI基盤を共同で開発すると発表した。開発分野は3つ。1つ目は、大量の走行データを学習して事故の防止や物流の効率化などにつなげるAIの開発。2つ目は交通環境や車内の状況などをAIにリアルタイムで判断させるための次世代通信の開発。これはNTTが開発を進める次世代の光通信「IOWN」の活用を想定していて高速で切れ目のない通信で自動運転を支える。国内トップのデータセンターの運営事業者でもあるNTTは2027年度までに1兆5000億円以上をかけてデータセンターを拡張する。これらを低消費電力が強みのIOWNでつなぎ、車から得られる膨大なデータを効率的に蓄積するシステムを作る。もともと両社は4年前、車や人、街がインターネットでつながるスマートシティーの実現に向けて提携。その一つの形として現在、トヨタが静岡県で進める自動運転の実験都市「ウーブンシティ」がある。両社は今後、ソフトウエアやインフラに関連する企業との連携を視野に入れ2030年までに5000億円規模を投資し、普及を目指す。トヨタとNTTが手がける今回の自動運転向けの基盤技術はトヨタ以外の自動車メーカーも利用できるよう開発を進めるという。