売上高20兆円超えのホンダと10兆円超えの日産は世界3位の自動車メーカーへ。注目すべきは、そのスピード感。来年の6月、僅か半年で経営統合に最終合意し、再来年には両社は上場を廃止し、持ち株会社に移行する考えを発表した。なぜここまで急ぐのか、背景にあるのは日産の経営不振。日産は上半期の決算で最終利益が9割以上減少、全世界で9000人を削減するリストラ策を発表。ここに登場したのが台湾の鴻海精密工業。最近、日本の電機メーカー・シャープを買収し、電気自動車の分野への進出を図っていて、日産の買収を計画していた。外資による買収に危機感が募った両社。経産省など国の後押しもあり、経営統合を急いだものとみられる。しかし日の丸連合に否定的な見方を示したのが、日産自動車元会長のカルロス・ゴーン氏。世紀の経営統合は合意に至るのか。