朝日ライフアセットマネジメントの武重佳宏さんの日経平均予想レンジは3万4500円~3万5200円。武重さんは「先週末の日本株は、日銀の利上げ継続を意識した円高進行と米国の景気減速懸念が同時に意識され大幅安となりました。米国雇用統計も失業率もサームルールで景気後退の基準に達したこともあり、景気への懸念がぬぐえない内容でした。本日の日本株はさらなる下落が見込まれます。ただ、これまでの下落でPERなどで比較的割安水準になってきたので、日本株が下げ止まる時期も近いのではないでしょうか。MSCIのファクター指数のパフォーマンスを見てみると、日本の利上げに伴う急速な円高や、アメリカの大統領選挙など不安材料が増えており、有効なファクターへの投資を検討する必要があります。トランプ前大統領が当選する直前の2ヶ月と、コロナショック時の2ヶ月のファクターを比較しましたが、投資のリターンが最も低いクオリティーが上位になりました。クオリティー株とは、収益性が高いものや利益の変動性が低いというのが特徴で、保守的な設備投資を行うことで、資産成長率が低い銘柄を言うこともあります。MSCIのクオリティー指数の上位銘柄には、日立製作所などが入っています。そのうち、東京海上ホールディングスやリクルートホールディングス、伊藤忠商事、東京エレクトロンは、今週発表する決算発表にも注目したいと思います」などと話した。