矢作さんは「景気悪化懸念がくすぶる中で、個人消費の動向を把握するという意味で、小売り売上高に注目しています。特に市場予想は、ヘッドラインが前月比プラス0.3%、自動車やガソリンといった変動の大きい項目を除いたベースでも同プラス0.3%と予想しています。しかし、下振れリスクに要注意ですね。問題はウエイトの大きいサービス消費の下振れで、個人消費に影響が出やすいです。アメリカは外食が好きなので、それが少なくなるといよいよと言えるかと」、村松さんは「岸田政権はいろんな評価分かれると思いますが、マーケットという観点に絞れば、政権発足時の日経平均は2万8400円ぐらいでしたが、バブルの高値を更新した政権でもある。新NISAの拡充とかにより日本の株式市場の裾野を拡大したり、半導体TSMCの熊本工場誘致とかこういったところもやはり評価できると思う。またアベノミクス、異次元の世界に入ったこの日銀の金融政策、こういったこともやはり正常化すべく植田総裁を任命して、着実に歩んでいるというあたりもこれは一定の評価になると思います。次の政権は、来年は参院選、都議会選挙、そして10月には衆院の任期も迎えるということで、一歩間違えると政権交代のリスクがある政権になるわけで、株式市場にとって不透明感が一番怖いですから、着実な日本の変化を期待させるような支持率を回復できる政権というのがまずは期待されるでしょう」などと話した。