米国の中央銀行にあたるFRB(連邦準備制度理事会)による政策金利の引き下げについて、日本での反応。株式市場は、FRBの金利の引き下げ幅が0.5%と通常の2倍の大幅なものだったことで「米国経済が下支えされ日本の景気にも追い風になる」という見方が投資家の間で広がり、日経平均株価は一時前日に比べ1000円を超える値上がりとなった。終値でも前日より775円値上がりした。一方、東京外国為替市場では円相場は前日と比べて一時2円以上値下がりし、1ドル=144円台まで円安ドル高が進んだ。円安の背景には、米国の金利が高く日本が低い中、より利回りの高いドルで資金を運用しようと円を売ってドルを買う動きが強まっていたことがあった。市場が注目したのは、FRB・パウエル議長の記者会見での「誰も今回の利下げを新しいペースだとは見ていない」との発言。今回の引き下げ幅は0.5%だったが、今後も必ずしも0.5%のペースで下げていくわけではないという意味。この発言を受け、米国の利下げのペースが想定よりも緩やかになるという見方が出て、円安方向に動いたものとみられる。円相場は現在142円61銭〜63銭での取り引き。ニューヨーク市場のダウ平均株価は4万2025ドル19セントと初めて4万2000ドルにのせ、史上最高値を更新している。