キュレーターの片岡真実。デザインとは制約から生まれる「美」という意味で面白い領域だと語る。片岡は900年以上の歴史のある焼き物の町・常滑市を訪ねた。明治時代、常滑の焼き物に世界的建築家のフランク・ロイド・ライトが注目。ホテルの装飾に常滑のタイルを選ぶと、関東大震災の激しい揺れも耐え抜いた。同じく明治時代から生産されている「電らん管」は地下に埋設するケーブルを保護し、世界の空港や高速道路の地下に埋められている。杉江省一郎さんの言えは電らん管を製造していた父が電らん管を使って建てた家。片岡は「機能とそれをいかに美しく人がワクワクするようなアイデアでそれを提示するか。その辺りは常滑として考えても、アートとデザインとして考えても共通している要素なのかな」と語った。