栗岡梨沙さん(33)は2007年、テニス部の活動中に熱中症で倒れ、搬送時の対応の遅れなどから低酸素脳症となった。意識は回復したものの、重い障害が残り、今も寝たきり状態。家族は県を相手に裁判を起こし、15年に賠償が認められた。日本スポーツ振興センターのデータを分析すると、学校現場での熱中症の死亡事故は28件にのぼる(05~22年度)。京都大学野球部の近田怜王監督は高校時代、熱中症で足が痙攣し、降板を余儀なくされた。現在、勝敗にこだわることよりも命を守ることを重視し、監督は「指導者がちゃんとストップをかける勇気も必要かなと思う」などと語った。
試合中、暑さ指数が基準値を超えると試合は中止となる。夏の甲子園でも今年から暑い時間を避けるといった取り組みが行われていた。
試合中、暑さ指数が基準値を超えると試合は中止となる。夏の甲子園でも今年から暑い時間を避けるといった取り組みが行われていた。