全ての労働者に支払わなければならない最低限の時給=最低賃金の引き上げ額について、厚生労働省の審議会はきのう50円とする目安を示した。昨年度を上回る過去最大の引き上げで、全国平均は現在の1004円から1054円になる。審議会では、労働者側が物価高の影響などを踏まえ、大幅な引き上げを求めたのに対し、経営側は規模が小さい企業ほど価格転嫁ができていないなどの理由から慎重な姿勢を示していて、双方の主張には大きな隔たりがあったが、最終的には過去最高となる50円の引き上げで合意した。今後、この目安を元に都道府県が議論して最低賃金を決定し、10月頃に改定される。