浮世絵の世界を覗いて江戸のリアルな暮らしに迫る。鶏に餌をやっているとみられる2人の女性が描かれた浮世絵。萩の花が咲いていることから季節は秋。立派な菱垣が描かれていることから裕福な商人の家とみられる。2人の女性のうち1人は髪を島田に結っていて着物は振り袖。少女とみられる。もう1人は縦縞の粋な小袖の下に朱色の襦袢。頭頂部を剃り上げている。そして前髪を残して後ろに束ねる、若衆髷という元服前の少年の髪型。2人は恋人同士。酒器が描かれていることから、鶏に酒を飲ませようとしているところが描かれているのがわかる。