TVでた蔵トップ>> キーワード

「有吉佐和子」 のテレビ露出情報

今、全国で異例のヒットを飛ばしている本がある。「青い壺」。作者は有吉佐和子さん。昭和52年、今から47年前に発表された小説。一度は絶版したが、13年前に復刊されると初版を超える勢いで発行部数を伸ばし、累計50万部を突破。特に注目を集めたのがこの1年で10万部以上発行された。物語の舞台は家庭や職場、病院など、身近な場所。青い壺がさまざまな人の手に渡る過程の人間模様が13の短いストーリーでつながれていく。過去の作品がこれほどブームになるというのは出版社の方も「なんでだろう」と言っているということだが、何が読者を引きつけるのだろうか。
「青い壺」に心ひかれたという1人、横浜市で暮らすメーカー勤務の安岡里恵さん32歳。8月に出産して現在は育休中。子育てに忙しい日々を過ごしている。「青い壺」を読んだのは妊娠中だったことし5月。期待と不安が入り交じる時期に母に薦められて手にした。読み進めていくうちに登場人物たちの考え方や生き方に幸せのヒントを得た。安岡さんが特に印象に残ったのが第4話。久しぶりに訪ねてきた実の娘から将来の相続を巡り心ないことばをかけられた母。帰宅した夫にそのことを嘆く。妻の話に一瞬動揺した夫。しかし夫は一緒に嘆くのではなく妻が思いもしないことばをかけた。嫌なことがあっても抱え込まず、うまくかわしていく登場人物たち。安岡さんもそんな家庭を築きたいと思った。
出版不況といわれる中、この出版社では発行部数を確保しようと過去の小説の中から売れる可能性のある作品を探していた。復刊の決め手となったのは時代を超えても変わらない人間模様、そして日常を軽やかに生きるヒントが詰まっていたことだった。それでもここまで部数を伸ばすとは予想していなかった。
この小説の最近の評判を知り、およそ30年ぶりに改めて読み返した人もいる。田中千恵さん52歳。近所で暮らす高齢の母のもとを頻繁に訪ねている。これから先、母をどう支えていくか、心配していたときこの小説からヒントを得た。印象に残ったのが第5話。まさに年を取った母と娘の関係性が描かれていた。同居する母のキヨに目の手術を受けさせた娘の千代子。無事に視力は回復するが、母はしきりにその治療費を気にする。母の面倒を見る中でその行動に心配事も増えてきたという田中さん。最近は危うく高価な家電製品を買うところを慌てて止めた。田中さんが特に気に入っているのは話の最後、母と娘の口げんかの締めくくり方。時に娘として、時に妻として、そして母として。家族の関係にはすれ違いが付き物だが、そんな日々をいとおしく感じるようになった。

他にもこんな番組で紹介されています…

2024年11月28日放送 7:00 - 7:45 NHK総合
NHKニュース おはよう日本(特集)
今、全国で異例のヒットを飛ばしている本がある。「青い壺」。作者は有吉佐和子さん。昭和52年、今から47年前に発表された小説。一度は絶版したが、13年前に復刊されると初版を超える勢いで発行部数を伸ばし、累計50万部を突破。特に注目を集めたのがこの1年で10万部以上発行された。物語の舞台は家庭や職場、病院など、身近な場所。青い壺がさまざまな人の手に渡る過程の人間[…続きを読む]

© 2009-2024 WireAction, Inc. All Rights Reserved.