マイナンバーカードと健康保険証を一体化させたマイナ保険証の利用率は、ことし8月時点で12.43%。実際には従来の健康保険証を活用しているケースが多数。国は12月2日から、健康保険証の新規発行をやめ、マイナ保険証を基本とする仕組みに移行する予定で、切り替えが1か月余りに迫る中で、厚生労働省は周知に力を入れている。国が挙げるメリットが、医療情報の共有。例えば、本人の同意があれば、以前に処方された薬などをほかの医療機関と共有できる。一方で、過去には別人の個人情報がひも付けられるミスも相次ぎ、情報の取り扱いなどを懸念する声もあって、12月以降も1年間は、従来の保険証を利用できる。中央大学・宮下紘教授は「医療のデジタル化は進めていく必要がある」としている。