児童手当の拡充をはじめとした少子化対策の強化策などを盛り込んだ子ども子育て支援法などの改正法が参議院本会議で賛成多数で可決成立した。児童手当の所得制限をことし12月の支給分から撤廃し、対象を18歳まで広げる。こども誰でも通園制度を創設し、親が働いていなくても3歳未満の子どもを保育所などに預けられるようにする。育児休業給付を拡充する。家族の介護や世話などをしている子どもたちヤングケアラーについても国や自治体による支援の対象とすることを明記している。少子化対策の強化に必要な財源の確保。公的医療保険に上乗せして国民や企業から集める支援金制度を創設する。徴収が始まるのは2026年度からで、初年度は6000億円。制度が確立する2028年度以降は1兆円を集める計画。政府は対策を着実に進めることで少子化傾向の反転につなげたい考えだが、きょう厚生労働省が公表したデータでは1人の女性が産む子どもの数の指標となる合計特殊出生率が去年、1.20となり、統計を取り始めて以降、最も低くなったことが分かった。おととしの確定値と比較すると0.06ポイント低下していて、前の年を下回るのは8年連続。都道府県別では東京都が最も低く0.99と、1を下回った。去年1年間に生まれた日本人の子どもの数は72万7277人で、統計を取り始めて以降、最も少なくなった。きょうの改正法の成立を受けて子育て支援などに当たる4つの団体が声明を発表。