戦前、総理大臣を3度務めた近衛文麿の邸宅で昭和の歴史の舞台ともなった東京・杉並区の荻外荘が当時の姿に復元整備され、一般公開が始まった。きょうから一般公開されたのは、近衛文麿が昭和12年から終戦後の昭和20年12月に自決するまで過ごした邸宅「荻外荘」。平成26年に杉並区が買い取って当時の様子を復元した。このうち客間は第2次近衛内閣成立前の昭和15年7月、陸軍大臣に就任予定だった東條英機らを呼んでドイツやイタリアとの連携強化の方針を確認し、その後の日独伊三国同盟につながったとされる荻窪会談が開かれた。備え付けのタブレットをかざすと、AR=拡張現実の技術で出席者が浮かび上がるようになっている。