政府は新年度2025年度予算案を国会に提出した。一般会計の総額は115兆5415億円で、当初予算としては3年連続で110兆円を超え過去最大となっている。歳出では高齢化の影響で社会保障費が38兆2778億円、防衛力の抜本的な強化に伴い防衛関係費が8兆6691億円といずれも過去最大となった。国債の償還や利払いに充てる国債費も長期金利の上昇を背景に28兆2179億円と過去最大。予備費には1兆円を充てるが、今年度別枠として1兆円を計上していた物価高騰などに対応するための予備費は廃止する。一方、歳入では堅調な企業業績などを背景に税収が過去最大の78兆4400億円になると見込んでいるが、不足する財源を賄うため国債を新たに28兆6490億円発行する計画。国債の発行額は今年度の当初予算と比べ6兆円余り減るが、財源の4分の1を国債に頼る厳しい財政状況が続く。政府与党は少数与党となる中、野党の協力も得て新年度予算案の年度内成立を目指す方針。