レスリング男子フリースタイル57キロ級・樋口黎選手は、8年前のリオデジャネイロ五輪銀メダリスト。去年の世界選手権で好成績を収め、いち早くパリ五輪代表に内定。樋口選手の最大の武器は片足タックル。樋口選手は「パリ五輪では圧勝して金メダルを取る」と語った。成長の原動力となっているのが、前回の東京五輪に出場できなかったこと。国際大会でまさかの体重超過。その後、代表決定戦でも敗れ、五輪への道が途絶えた。同じ失敗はしない。東京五輪後には体づくりを一から見直した。徹底したのが食生活。栄養学を学んで、自炊を始めた。段階的に体重を落とす方法に切り替えた。技術面では、攻撃のパターンを増やしている。初めての五輪から8年。大きく成長を遂げた樋口選手にとって、パリ五輪とは「重畳(幾重にも重なること、喜ばしいこと)」。樋口選手はことし2月に女の子が生まれたということで、競技にもプラスになっていると話していた。