パリオリンピックに出場するレスリング女子日本代表選手は前回の東京大会で圧倒的な力を見せて金メダルをとった50kg級の須崎優衣以外の5人が初出場ということで前回からメンバーががらっと変わった。吉田沙保里は「若い選手がめちゃくちゃ強くて初の全階級制覇もあるかもしれないというぐらい強い」と評価。中でも吉田が「自分を超えた逸材」と評価しているのが53キロ級の藤波朱理。代表6人の中で最年少の20歳。中学2年生から続く公式戦の連勝は、133と吉田の記録を塗り替えた。金メダルに最も近い選手の一人といわれている。吉田が注目するもう一人は、悲願の最重量級の代表・鏡優翔。去年の世界選手権で日本選手として20年ぶりの優勝を果たした。最大の持ち味は最重量級とは思えない高速タックル。この階級では圧倒的なスピードを誇る他、小学生のころから得意だというこのタックルでパリでの勝負に挑む。藤波朱理と鏡優翔はプライベートでも大の仲良しだった。