愛知・一宮の毛織物「尾州ウール」が世界中から注目され、受注が相次いでいる。一宮市の神社で東京ガールズコレクションがプロデュースする、「尾州ウール」を使った衣装のファッションショーが行われた。ランウェイで紹介されたのが生地を作った足立聖さん。聖さんがこだわる尾州ウールの生産に欠かせないのが明治時代に生まれた「ションヘル織機」だという。時間がかかるが繊細な織柄を表現でき、やわらかな風合いに仕上がる。この風合いが世界から高い評価を受けている。ションヘル織機は生産効率が悪く使用する職人はほとんどいなくなっている。こうした技術が失われることに危機感を抱いていたのが生地メーカーの小塚康弘さん。足立さんを工場に迎えいれ、若い世代につなぐため2人を採用した。今は尾州ウールの可能性を環境面などにも広げたいと、端材を折り込む新たな取り組みも始めている。足立さんは「経糸と横糸しかないそれだけの中に”どれだけ違ったことができるかを考えて”というのがこの織物。特にションヘルを使ってやる織物の作り方の楽しみ、おもしろさ」などと語っている。
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