口の健康状態が全身に影響を及ぼすということが今注目されている。噛めなくなることでやわらかいものを食べようになり、食べる機能が低下してさらに噛めなくなる悪循環があり、また誤嚥性肺炎を引き起こすという。口腔機能低下症から摂食嚥下障害に陥る前に、口のささいな衰え「オーラルフレイル」の概念が提唱されており、日本老年医学会などから「自分の歯が19本以下」「半年前と比べて食べにくくなった」といったオーラルフレイルチェックの5項目が発表されている。東京大学の研究によるとオーラルフレイルに当てはまった人の死亡リスクは1.44倍に、要介護のリスクは1.40倍という結果が出ているという。オーラルフレイルが疑われる場合はかかりつけの歯科・地域の歯科医師会に相談したり日本老年歯科医学会のサイトを参考にすること。また噛んで飲み込む力をつける体操やブクブク・ガラガラうがいを意識して5秒ずつ行うと口の筋肉が鍛えられるという。