女性相談支援員は全国の自治体などでおよそ1600人が働いている。一方、DVや性被害、生活困窮などで対応した件数は1年で43万以上。DV防止法が全面施行して20年で2.5倍近く増加し業務負担が大きくなっていることが懸念されている。変えるためにはうか。非常勤が8割という調査結果があったが一律に常勤にすればいいという問題ではないと取材した小川は話している。自治体の常勤、つまり公務員になると数年での異動が考えられ、支援員に求められる経験による専門性や中長期にわたる支援が難しくなるため。一律の常勤ではないとなると現実的にはどういう対応があるのだろうか。小川が対応策の1つとして挙げているのが人数を増やす職場に3人以上の支援員がいる自治体では業務を分担するだけではなくて危険を伴う相談内容には複数人で対応できる、仲間がいることで互いのメンタルケアにもつながるなどのメリットがある。そうした対応を各自治体が行うとともに国は女性相談支援員を専門職とする待遇改善を検討すべきだと小川真理子特任准教授は指摘している。