きのう現役引退を発表した、柔道女子48kg級パリ五輪金メダリストの角田夏実。日本柔道史上最年長、31歳11カ月と長い時間をかけて夢を叶えた遅咲きの選手だった。角田にこれからついて聞くと、そこにはトレンドと呼べる「挑戦の未来」が広がっていた。角田は引退後「柔道キャラバン」「国内外での道場開設」「社会課題への協力」「他スポーツ競技への関与」「マスメディアでの発信」「角田夏実の経験を発信」という6つの挑戦に踏み出すとし、共通のコンセプトは「子ども、大人たちのやってみたいを応援しよう」だという。多忙な現役時代から積極的に子どもたちと交流してきた角田は、引退後の時間を大好きな柔道の未来のために有効活用したいという。角田が挫折を乗り越え夢をつかめた背景には、仲間と笑い合い継続することを苦にしない独自の「マインドセット」があった。幼い頃から優勝経験の多いA代表クラスでは、角田は異例の経歴と言える。しかし代名詞でもある寝技と巴投は、柔道の強豪ではなかった大学時代に身に着けたものだった。角田は「中高生や悩んでいる時期の子に、『こういう考え方もあるよ』と講演などしていけたら、人生の選択肢を増やしてあげられる」などと語った。決してエリートとは言えないルートをたどった角田だからこそ、強さ以外に寄り添えることがたくさんある。角田を求める声は増えていくばかりで、大忙しの日々が待ち受けている。
