任期満了に伴う千葉県知事選挙があす告示される。2期目を目指す現職の熊谷氏に新人3人が挑む構図となる見通し。最大の争点は熊谷氏の1期目の県政運営への評価となる。熊谷氏は前回の知事選挙で11の県政ビジョンという公約を掲げた。防災、経済振興、子育て支援、幅広いビジョンということになっている。今回、この県政ビジョンがどの程度実現できるのか検証を試みた。有権者への取材で関心が高いと感じたテーマのうち比較的変化が見えやすい子育て支援、経済振興、交通の施策について当時の公約と現状を伝えたいと思う。1つは子どもの医療費について持病などで繰り返し受診が必要な子を持つ世帯などの負担を軽減しようと自己負担額の上限を設けるとしていた。高校生までの子どもが月に6回以上、通院した場合などの医療費の自己負担を6回以上、通院した場合などの医療費の自己負担を無料とする制度をおととし導入した。このほか学校給食費の無償化に取り組むという公約も掲げていた。県ではおととしから当時、都道府県としては初めて第3子以降について公立の小中学校で無償化する制度を導入しその後、実際にすべての市町村で第3子以降の無償化が実現された。一方で東京都は費用の半額を負担することで都内の多くの自治体で第1子からの無償化を実現しているが自治体の財政規模の違いによって格差が生まれることも問題となっていて現在、国全体での在り方について国会でも議論されている。
熊谷知事が前回の選挙で公約に掲げた経済振興について、企業誘致の制度を充実させて雇用を創出することを中心に据えた。この4年間、県内に新たに進出した工場や物流施設などの数は就任後、増加し2022年には過去最多となった。内訳を見ると多くが物流関連の施設が占めていて工場などの製造業の立地は伸びていない。新型コロナの影響でネット通販が広く普及し都市部を中心に物流のニーズが高まったことが背景にある。一方、多くの雇用が期待できる工場についてはこの4年間で新たに整備された工業団地がないため伸び悩んでいる。工業団地の整備に対する補助制度を新設するなどしているが効果が出るのはまだ先になりそうだ。一方、交通については東京湾アクアラインへの声もあったけれどよく混雑しているという印象はある。森田前知事の時代に通行料金が800円まで値下げされ利用が後押しされたものの激しい渋滞が課題になっていることから公約では原則800円の料金を維持したうえで渋滞の緩和のため料金の変動制を研究するとしていた。変動制はおととしから試験導入が始まっていて、ことし4月から特に混雑する時間帯に最大2倍まで値上げを行う方針だ。公約では交通網の充実と渋滞の着実な解消が掲げられていた。道路整備については短期間に県の判断で行えることは限られているが主要な渋滞箇所数は去年の時点で241か所と任期中には4か所の減少にとどまっている。この間、都心から房総半島までの東京湾沿いを走る新湾岸道路の建設について国に要望を行ったり県の北西部を走る道路の工事などを進めているが渋滞の大幅な解消まではまだ至っていない。ここまで3つのテーマについて当時の公約と現状を見てきたが今回も各候補は公約を掲げているので投票の際の参考にしてもらいたいと思う。また今回は知事選挙と同時に千葉市長選挙も行われる。4年前、熊谷氏が千葉市長を辞職して知事選挙に立候補したことを受けて知事選挙と市長選挙が同時に行われ今回も同じ来月16日に投票が行われる。千葉県知事選挙の告示はあす、千葉市長選挙の告示は来月2日。市長選挙も2期目を目指す現職に新人が挑む構図となる見通しで4年間の県政や市政に対し有権者がどのような評価を下すのか注目したい。
熊谷知事が前回の選挙で公約に掲げた経済振興について、企業誘致の制度を充実させて雇用を創出することを中心に据えた。この4年間、県内に新たに進出した工場や物流施設などの数は就任後、増加し2022年には過去最多となった。内訳を見ると多くが物流関連の施設が占めていて工場などの製造業の立地は伸びていない。新型コロナの影響でネット通販が広く普及し都市部を中心に物流のニーズが高まったことが背景にある。一方、多くの雇用が期待できる工場についてはこの4年間で新たに整備された工業団地がないため伸び悩んでいる。工業団地の整備に対する補助制度を新設するなどしているが効果が出るのはまだ先になりそうだ。一方、交通については東京湾アクアラインへの声もあったけれどよく混雑しているという印象はある。森田前知事の時代に通行料金が800円まで値下げされ利用が後押しされたものの激しい渋滞が課題になっていることから公約では原則800円の料金を維持したうえで渋滞の緩和のため料金の変動制を研究するとしていた。変動制はおととしから試験導入が始まっていて、ことし4月から特に混雑する時間帯に最大2倍まで値上げを行う方針だ。公約では交通網の充実と渋滞の着実な解消が掲げられていた。道路整備については短期間に県の判断で行えることは限られているが主要な渋滞箇所数は去年の時点で241か所と任期中には4か所の減少にとどまっている。この間、都心から房総半島までの東京湾沿いを走る新湾岸道路の建設について国に要望を行ったり県の北西部を走る道路の工事などを進めているが渋滞の大幅な解消まではまだ至っていない。ここまで3つのテーマについて当時の公約と現状を見てきたが今回も各候補は公約を掲げているので投票の際の参考にしてもらいたいと思う。また今回は知事選挙と同時に千葉市長選挙も行われる。4年前、熊谷氏が千葉市長を辞職して知事選挙に立候補したことを受けて知事選挙と市長選挙が同時に行われ今回も同じ来月16日に投票が行われる。千葉県知事選挙の告示はあす、千葉市長選挙の告示は来月2日。市長選挙も2期目を目指す現職に新人が挑む構図となる見通しで4年間の県政や市政に対し有権者がどのような評価を下すのか注目したい。