東京電力・福島第一原発の事故後に除染で取り除かれた土が、福島県内の中間貯蔵施設から総理大臣官邸の敷地に運び込まれ、全国で初めての再生利用が始まった。福島県大熊町の中間貯蔵施設からトラックが出発し、午前9時半頃に総理大臣官邸に到着。福島県の中間貯蔵施設には、今年3月時点で約1400万立方メートルの土が保管されている。2045年までに県外で最終処分することが法律で定められていて、政府は最終処分の量を減らすため、放射性物質の濃度が低い土を全国の公共工事の盛り土などで再生利用する方針。今回運ばれた土は、官邸の前に和に60cmの深さで入れ、通常の土を20cm以上被せるという。環境省は今後、1週間に1回程度放射線量を測定し、ホームページなどで情報発信するとしている。