東南アジア諸国では、中国製品の輸入が急増していて、ASEANの2023年対中国貿易赤字は約1200億ドルと10年で8倍以上になっている。過剰生産やアメリカとの貿易摩擦などの影響で、中国企業が東南アジアへの販売攻勢を強めている。アメリカのトランプ大統領は「中国に対して10%の関税を課すことを検討している」とコメントしている。中国企業のアメリカへの輸出が減り、東南アジアへの輸出がさらに増える可能性がある。タイ北部の工業団地には移転希望の中国企業が増加していて、中国語の通訳を増員している。工業団地開発企業「WHA」のパジョンウィットCEOは「トランプ大統領の就任で中国から移転する企業がさらに増加すると考えられタイの経済にとってプラスになるだろう」とコメントしている。東南アジアでは中国迂回の貿易ルートとしてアメリカへの輸出が拡大していて、半導体メーカーの生産拠点移転が増えている。