舞台「千と千尋の神隠し」のロンドン公演で使われているのは高さ2m、幅10mの巨大セット。これを回転させることで客席正面から見える景色を次々と変えていく。舞台のサイズが日本より小さくなったためロンドンで約半年かけて1からセットを作ったという。そのセットをめぐり想定外の事態が起こっていた。それは湯婆婆の動きを確認するリハーサルでのこと。改良されたことで湯婆婆の持ち上げる机が重くなっていた。このシーン、日本では湯婆婆が1人で机を持ち上げ倒す。しかしロンドンでは机を頑丈に作り変えたため日本よりも重くなってしまった。そこで新たに加わったプランがサポート用のキャストが加わり協力して机を持ち上げること。さらに、日本で上演した帝国劇場は客席が1階席と2階席だったが、ロンドンの劇場は4階席まである高い会場。高い位置から見下ろす観客にも動きが伝わるようにキャストたちの目線にも工夫がされている。そして圧巻は舞台全体を使ったダンスシーン。総勢26人が登場する。日本語でそのまま上演し、現地に合わせた工夫や苦労を重ねたロンドン公演。連日スタンディングオベーションで称えられている。日本で行われる千秋楽公演を来月20日にHuluで独占ライブ配信する。