自衛隊が2011~2021年に災害派遣された回数は約5000回。その活動は被災者の捜索・救助、物資の輸送など多岐にわたる。自衛隊の活動を支える特殊車両たちを紹介した。2020年の放送でも紹介したハイパー浄水車は、3つのろ過装置を搭載し、泥水や海水を1時間半で浄水できる。2011年の東日本大震災では、のべ100万人分のお風呂の水を供給した。どこでも橋をかける車(07式機動支援橋)は川に柱を立てないので、流れの速さ・川底などに制限されない。計11台で構成され、価格は12億円。柱を立てるタイプもあり、東日本大震災の時には津波で橋が崩壊した宮城・南三陸町の孤立した住民の救助に活躍した。巨大いかだを積んだ車両もあり、いかだを繋げると橋が完成する。50トンの大型車両も通行可能。東日本大震災では津波で連絡橋が崩壊した宮城・東松島市で活躍した。移動式炊事設備は温かい食事を提供する。電気・ガスが通っていない被災地でも汁物・煮物・揚げ物など様々な料理を作ることができ、45分以内に200人分の食事が提供可能。今年1月の能登半島地震では被災者に温かい食事を提供した。機動衛生ユニットと呼ばれる医療設備は一般病院の集中治療室と同等のコンテナで最大3名収容可能。輸送機で被災地に運ぶことが可能で、空飛ぶICUと呼ばれる。医師や看護師も搭乗し、治療を中断せずに被災地から医療機関へ搬送できる。