2025年3月11日放送 21:00 - 22:00 NHK総合

ニュースウオッチ9
▽東日本大震災から14年各地で祈り▽大相撲注目力士

出演者
広内仁 斉田季実治 佐藤真莉子 星麻琴 吉岡真央 
(オープニング)
オープニング

オープニング映像。

東日本大震災14年
「奇跡の一本松」 多くの人が祈り

東日本大震災と東京電力福島第一原発の事故の発生からきょうで14年。震災による死者と行方不明者は、震災関連死を含めて計2万2228人に上る。岩手・大船渡市では、今回大規模な山林火災が発生し、二重被災に直面している人もいる。津波で大きな被害を受けた岩手・陸前高田市から中継。陸前高田市にある奇跡の一本松の辺り、震災前には7万本の松が生い茂っていたが、14mを超える津波が襲い、ほとんどが流された。その中で、唯一津波に耐え、残ったのがこの一本松。多くの人を勇気づけたことで知られている。震災後、枯れてしまったあともモニュメントとして保存され、陸前高田の復興のシンボルになってきた。きょうも地震が発生した午後2時46分に合わせて、多くの人が集まり祈りをささげていた。

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大船渡市(岩手)復興庁東京電力東日本大震災福島第一原子力発電所陸前高田市(岩手)
復興のさなかに山林火災 “二重被災”の現地では

岩手・大船渡市から中継。大船渡市は震災の津波で甚大な被害を受け、関連死を含め500人以上が犠牲となった。この14年、なんとか生活を再建させ、復興への歩みを進んできた住民の方々を山林火災が襲った。避難指示が解除されたが、自宅を失い3月11日の夜を再び避難先で過ごしている人も少なくない。震災で犠牲になった方々への追悼、再び傷ついたふるさとへの悲しみの声が聞かれている。

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大船渡市(岩手)
“震災も津波も火災も二度と起きてほしくない”

あの日から14年。山林火災で再び被害に遭った岩手・大船渡の街。きょうも追悼の鐘の音が鳴り響いた。14年前、大津波は岩手・大船渡市の中心部まで押し寄せた。漁業者・亘理孝一さんは津波で自宅が流され、2か月間、船の中で寝泊まりをしていた。震災後、自宅の跡地に倉庫を建てたが、今回の火災で倉庫も全焼。漁のための道具の多くが焼けてしまった。亘理さんは「これ以上の災害はないかと思っていたが、まさか火災でこんな思いをするとは夢にも思わなかった」と語った。

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大槌町(岩手)大船渡市(岩手)
3.11 祈り各地で “風化させない”

石破首相は「震災による大きな犠牲のもとに得られた貴重な教訓を決して風化させることなく、後世に継承していく」と述べた。福島・いわき市の男性は、自宅で津波に襲われ、妻の手を取って逃げようとしたが濁流に飲み込まれ、手を離してしまった。男性は「まだ行方不明だから、どこ流されちゃったかなって」と語った。津波で母親と弟を亡くした女性は、家族との思い出が詰まった、実家の跡地を訪れた。女性は「胸が締め付けられる思いは変わらない」と語った。

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いわき市(福島)南三陸町(宮城)南相馬(福島)大船渡市(岩手)山元町(宮城)気仙沼(宮城)浪江町(福島)石巻(宮城)石破茂
津波の映像をいま“想定外に備えて”

あの日、津波の映像を撮影していた人がいる。当時、岩手・大槌町の小学校で副校長を務めていた男性が撮影した映像。この映像を通して、想定外に備える大切さを伝えたいと話す。男性は「ひと事じゃないよ。自分の命に関わっている。備えを常に心がけてほしい」と語った。

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大槌町(岩手)
石川 輪島から東北へ 地域を超えた思い

宮城・仙台市で開かれた出張朝市。去年の能登半島地震で被災した石川・輪島市の人たちが参加している。地域を超えて、思いはつながっている。

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仙台市(宮城)令和6年 能登半島地震気仙沼(宮城)輪島市(石川)
三陸鉄道が運転再開 “前を向いて進もう”

東日本大震災も経験した三陸鉄道。火災の影響で一部不通となっていたが、きょうから再び走り始めた。三陸鉄道大船渡派出所・山蔭康明所長は「きょう運転再開できたのは、すごく心にくるものがある。鉄道も走り続け、皆さんにも前を向いて進んでもらえれば」と語った。

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三陸鉄道大船渡(岩手)東日本大震災
「津波遺留品」の保管終了 いわき市 施設訪れる人は

福島・いわき市・いわき震災伝承みらい館。市は、約5000点の津波遺留品を保管してきたが、震災14年を迎え保管を終えることを決めた。終了の周知もあり、2月下旬の1週間で、15人ほどの持ち主や遺族が遺留品をさがしに訪れた。津波で行方が分からなくなっていた家族のアルバムをさがしに来た親子。遺留品のリストを調べると、生前の父親の写真や震災で亡くなった祖母の写真が見つかった。妻と2人の娘が今も行方不明だという男性は、娘の持ち物をさがそうとするが、展示室の中に入ることはできない。遺留品を目にすると、家族の光景が脳裏によみがえる。男性は「あの地震さえなければこんなことなかった」と語った。今も直視できない現実。ただ、前に進まなければいけないとも感じている。いわき市で14年続いた遺留品返還の取り組み。保管終了の理由について、いわき震災伝承みらい館・箱崎智之副館長は「物品の劣化や保管場所にかかる経費という部分はあって」と語った。いわき市内の寺院で引き取り手のない津波遺留品の供養が行われた。被災3県の沿岸自治体の約6割で津波遺留品の保管は行われていない。保管が終わった施設でも、多くで遺留品を写真に撮って、デジタル情報の形で保管し、記憶を引き継いでいこうという取り組みは続いている。

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いわき市(福島)いわき震災伝承みらい館宮城県岩手県
(ニュース)
米・ウクライナ高官協議続く ウクライナでの停戦めぐり

今回の協議を踏まえ、アメリカが一時停止しているウクライナへの軍事支援が再開されるのかや、鉱物資源の権益を巡る合意につながるのかどうかが、大きな焦点となる。

高額療養費 見直しめぐり 新年度予算案 再修正へ

国会で審議されている新年度予算案。自民党は、再び修正する方針を立憲民主党に伝えた。高額療養費制度の見直しで、政府が方針転換したことを踏まえた対応。自民党と立憲民主党は、国会対策委員長が会談。自民党は、高額療養費制度の負担上限額の引き上げ見送りで、約100億円の費用が追加で生じるのを踏まえ、新年度予算案を再び修正する方針を伝えた。一方、立憲民主党は「今回の政府の対応をただす必要がある」として、衆議院予算委員会の集中審議をあさって開くよう求めたが、自民党は参議院で予算審議中だとして難色を示した。自民党・坂本国対委員長は「修正したうえで、衆院に返ってきて、本会議で質疑、討論をやってほしい」、立憲民主党・笠国対委員長は「余りにも二転三転。これまでの迷走は大井に問題有」と述べた。会談後も断続的に電話などで協議した結果、あさっての午後、石破総理大臣らに出席を求め、委員会で審議を行う方向で調整を進めていくことで大筋で一致した。また会談で、自民党は年金制度改革の関連法案について「精査すべき論点がある」として、「今の国会での政府による法案提出のめどとなっている今週14日までに対応を決めるのは難しい」という認識を伝えた。

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東日本大震災14年
なぜ体験を語るのか 父と子の思い

NHKでは、岩手、宮城、福島で、東日本大震災を経験した人を対象にアンケートを実施。浮き彫りになった課題の1つが、記憶や教訓の伝承。アンケートで、震災の記憶や教訓が風化していると感じるか聞いたところ、「そう思う」「ややそう思う」と回答した人は、計72%になった。現地では風化を防ごうと、伝承する活動が続けられているが、14年前の記憶にどう向き合うのか、被災した人たちは、今もさまざまな思いを抱えている。宮城・東松島市出身の男性の家族。14年前、津波で妻が亡くなった。息子は当時まだ小学6年生だった。避難した小学校の体育館に津波が押し寄せ、ずぶぬれになり、なんとか命を取り留めた。しかし1週間後、大きな悲しみに襲われる。生きていると信じていた母の死を父から告げられた。長男は「それ以降は、その日が衝撃過ぎて記憶がない」と語った。震災のひとつき後に中学校の入学式があったが、妹と並んで写る長男に笑顔はない。その後も震災の話題や報道などからは距離を置いてきた。

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岩手県岩淵けい子日本放送協会東日本大震災東松島市(宮城)福島県

震災の翌日、妻を見つけたのは男性だった。必死に子どもを守り、誰にも悩みを明かせない日々。みずからのことを話せるようになるまで10年余かかった。そうしたころ、近くに震災を伝える施設ができ、そこで語り部として活動するようになった。男性は「自分の体験を話すことで震災の体験で苦しんでいる方々の勇気や希望になればいいと思う」と語った。その一方で長男は、震災のことを語る父の活動を、まだ、受け止めきれていないところもある。ただ長男の気持ちも、少しずつ変わってきている。社会人となり、ふるさとの近くにある海辺のホテルで働き、街の復興を日々感じながら暮らしている。客などから震災当時のことを聞かれることも多くなり、自分ができることについて考えるようになった。そのときに浮かぶのが父の姿。

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岩淵けい子石巻(宮城)
伝承の難しさ・伝える意義は “記憶や経験が風化”7割超

岩手・陸前高田市・東日本大震災津波伝承館から中継。東日本大震災津波伝承館には、津波で大きくひしゃげた大槌駅の看板や国道の道路標識、砂をかぶった鍵盤ハーモニカなどが展示されている。あのとき何が起きたのか。次の災害に備える大切さを伝えていきたいと開設された場所。東日本大震災津波伝承館・早坂寛副館長に話を聞く。伝えていく大切さ、伝える難しさについて。早坂副館長は「次の世代にも自分のこととして伝えていってもらいたい、それを次の世代につないでいくことが、1つの大事な課題になっていると思う」と語った。

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大槌駅宮城県東日本大震災津波伝承館福島県陸前高田(岩手)

伝承への思いはNHKが行ったアンケートにも多く寄せられた。宮城・石巻市の女性「後世に語り継ぐことで避難のしかたや災害時に身を守る方法など、多くの人に知ってほしい」。岩手・洋野町の男性「震災を経験していない若い世代へ、震災の記憶を残していくこともこれまで以上に必要」。岩手・洋野町の男性「心に深い悲しみを抱えつつ必死に働いて生活する人々がいることを忘れないでほしい。痛恨の極みだった震災をどうか後世に語り継いでもらいたい」。東日本大震災のことを忘れることなく、将来起こりうる災害から命を守ってほしいという思いが伝わってく。日本では、近い将来、南海トラフ巨大地震の発生などが懸念されている。一人一人が震災を経験した人たちの声をしっかりと受け止め、備えていく必要がある。

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(ニュース)
日産 内田社長の退任発表

日産自動車はきょう取締役会を開き、内田誠社長が、今月末で退任する人事を正式に発表した。今年度の決算で800億円の最終赤字を見込むなど、業績が急速に悪化していて、経営責任を問われたと見られる。後任の社長には、メキシコ出身で商品企画の責任者を務めるイヴァンエスピノーサ氏が就任する。

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(気象情報)
気象情報

全国の気象情報を伝えた。

SPORTS
三木監督 震災14年 “東北の強さ伝えられるように”

東日本大震災から14年となるきょう、楽天も亡くなった人たちを悼み思いを新たにした。楽天・三木肇監督は「野球を通じてどういうものを届けられるかは、チームとして、イーグルスとしても使命だと思う」と語った。7回雨天コールドで楽天は特別な日に勝利はならなかったが、東北への思いを新たにした。

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佐々木朗希 震災14年 “自分にとって特別な日”

震災から14年となったことを受けて、ドジャース・佐々木朗希投手がコメントを寄せた。佐々木投手は岩手・陸前高田市に住んでいた9歳のときに被災し、父親と祖父母を亡くした。佐々木投手は球団を通じてコメントを発表し「ことしは日本以外で迎える初めての3月11日だが、自分にとって特別な日であることに変わりない。これからも変わらず故郷とつながっていたいと思う」などとつづった。

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佐々木朗希東日本大震災陸前高田市(岩手)
今永昇太 山本由伸 開幕前最後の登板は

1週間後に迫った大リーグの開幕戦で先発を務めるカブス・今永昇太投手とドジャース・山本由伸投手が、ともにオープン戦で開幕前最後の登板に臨んだ。今永投手は5回途中まで投げ、課題を残しつつも、切り替えていた。ドジャース・山本由伸投手も開幕前最後の登板。山本投手は5回1失点、7つの三振を奪い、開幕を前に充実の仕上がりを見せた。

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