三菱アセット・ブレインズの齋藤恒彦さんに伺う。テーマは「新NISA ベンチマークを理解してファンドを選ぼう」。ベンチマークとは「投資信託が運用する際に目標とする基準」。ETFを除くつみたて投資対象ファンドは現在272本あるがこのうち242本がパッシブファンドで、国内株式パッシブは44,外国株式パッシブは86本ある。国内株式パッシブで採用されているベンチマークは日経平均株価、TOPIX、JPX日経400の3種類。算出方法と採用銘柄の違いで日経平均株価とTOPIXでは10年間で10%もの差がついてる。また日経平均は株価の平均なので単位は円、JPXは指数化しているので単位はポイントという点も親しみやすさの点で違う。積立投資枠の外国株式パッシブでは13種類のベンチマークが採用されている。だが、主なものは4種類でMSCIカントリー14本、MSCIコクサイ20本、MSCIエマージング12本、S&P500が16本のファンドで採用されている。この4つのベンチマークのパフォーマンスは直近5年間パフォーマンスが良い順はS&P500、ついでMSCIコクサイ、MSCIオールカントリーは3番目、MSCIエマージングが最下位で投資対象国と採用銘柄の影響が出てる。どのような視点でパッシブファンドを選べば良いのか?齋藤さんは算出方法や構成国、構成銘柄から自分の考えにあったベンチマークを選んで頂きたいとして、わかりやすさを重視なら株式平均型指数、市場全体の動きを捉えたいなら時価総額加重平均型指数とのこと。また外国株式ベンチマークから見たファンド選びのポイントは世界経済全体の成長を享受したいならMSCIオールカントリー、先進国だけに投資したい・日本株は保有してるならMSCIコクサイかS&P500、特定の国・地域に投資したいならS&P500、MSCIエマージングが良いのではとした。今日解説した戦略・個別の投資信託についての見解はあくまで一つの見方で推奨するものではない。投資は自己責任でお願いしますと呼びかけた。来週は松井証券の海老澤界氏に「新NISAつみたて投資枠の人気投信を解剖」というテーマで解説してもらう。