全国の刑務所や少年院では去年12月から被害者や遺族の気持ちを職員が聞き取って加害者に伝える取り組みを始めていて、今年3月には東京・池袋で5年前に起きた暴走事故で妻と幼い娘を亡くした遺族もこの制度を利用し、刑務所の職員を介して加害者に心情を伝えた。法務省によると制度が始まってからの半年間で、申し込みの受理件数は延べ59件で、すでに50件で被害者や遺族からの聞き取りが行われ、42件でその内容が加害者に伝えられたという。中には被害者の思いを聞いて謝罪の意思を示した加害者もいたという。法務省矯正局は加害者の反省、更生につながるよう制度を運用するとともに、制度の周知や担当職員の育成を進めていきたいとしている。