長崎県平戸は交通の拠点として早くから多くの国と関わる地域だった。西洋の菓子文化が伝わるのも早かったのだという。1550年に平戸にはポルトガル船が来航、この時宣教師が布教活動にお菓子を使ったという。18世紀の平戸にはお菓子屋さんが多く、魚屋さんに次ぐ多さだったという。平戸藩の藩主松浦熈は平戸のお菓子を後世に残そうと百菓之図という図鑑を編纂した。またここには別の地域で流行した菓子も記された。ここに記された「カスドース」というお菓子。平戸藩の殿様専用のお菓子だったという。カステラを固めに焼き、卵液に通す。さらに煮立たせた砂糖水に通し砂糖をまぶす。