安楽死をめぐっては安易に死を選択することになりかねないと危機感を感じている人もいる。2019年に大久保愉一被告がALS患者の林優里さんから依頼を受けて、薬物を投与して嘱託殺人などの罪に問われた。林さんはSNSに安楽死させてほしいなどと投稿していた。裁判ではALS患者の岡部宏生さんら多くの障がい者が傍聴を続けた。48歳でALSを発症した岡部さんは将来を悲観し何度も自殺を考えたという。だが障がいに縁がない人にも生きることについて考える機会を提供したいとの思いから、生きる道を選び障がい者の現状を訴えてきた。岡部さんは安楽死が認められることに危機感を抱いている。八千代松陰学園の特別授業に岡部さんと同じALS患者の佐藤裕美さんが参加し、生徒たちにメッセージを伝えた。