地元神奈川で野球部の練習に参加した小泉元環境大臣。フルスイングをアピールした翌日、総裁選への出馬会見で掲げたスローガンは「決着」だった。総理にふさわしい人を問う世論調査では石破とともに突出した人気を誇る。一方で、こうした調査では下位の議員らも次々と名乗りを上げている。議員仲間とのバンド活動でオリジナル曲を披露しているのは林官房長官。大臣経験の数では他の追随を許さない実力者だが、知名度は上がらない。同じく、支持率で苦しんでいるのは「としみつ」と書かれたうちわを手にした支援者を前にお好み焼きを作るのは茂木敏充幹事長。重要閣僚を歴任した実力者だが、親しみやすさのアピールには苦労している様子。そんな状況の起死回生を狙ったのか出馬会見で掲げた政策が党内でも物議を醸している。防衛費倍増や子育て支援は岸田政権、肝いりの目玉政策。その財源として決まっていた増税などの方針を幹事長自ら覆すという。政策そのものは踏襲し、財源は税収増などでまかなうというが、党内から「総理を支えてきた幹事長という立場であの発言はあり得ない」などの声が上がっている。最大で12人が乱立する総裁戦。