石破総理大臣はきょうの閣議で「成長と分配の好循環が力強く回っていく経済を実現しなければならない。賃上げや設備投資などが改善を続けているがデフレからの脱却を確実なものとすることが必要だ」と述べた。そのうえで物価高の克服、地方を含めた経済成長、それに国民の安全安心の3つを柱とする経済対策の策定を閣僚に指示した。この中では物価高の影響を特に受ける低所得世帯向けの給付金や地域の実情に応じた重点支援地方交付金などを盛り込むのに加え、エネルギーコストの上昇に強い社会の実現も図るとしている。また成長につながる国内投資の促進に取り組み、中堅中小企業の賃上げも支援するとしている。さらに石川県能登地方などの復旧復興に全力を尽くし、防災体制の抜本強化や避難所の環境整備などを進める方針。そのうえで今月27日に投票が行われる見通しの衆議院選挙のあと速やかに経済対策を決定し、今年度の補正予算案を国会に提出する考えを示した。一方、石破総理大臣は能登地方の被災地支援は迅速で切れ目ない対応が必要だとして、今月中旬をめどに予備費を使用した追加の措置を講じることも指示した。