宇都宮市にある「栃木県立博物館」は栃木県の自然や歴史、文化などを学べる資料が展示されている。展示資料は博物館の学芸員が集めたり地元の人から寄贈を受けた物だった。収蔵庫に保管されている資料も合わせると約50万点で定期的に入れ替え作業が行われている為、内観者の中には何度も足を運ぶ人もいる。今から約10年前来館者を満足させる展示が出来なくなるのではないかという危機に直面し、 理由は収蔵庫のスペースが足りず資料集めに支障。新しい資料が収蔵できなくなると博物館の存在価値が無くなると指摘する専門家も見られた。栃木県立博物館では新たな収蔵庫を建築するとき資料の保管方法を見直す為、収集する資料の基準を明文化し外部の専門家などの意見を伺い質の高い資料を集める事にしていた。これまで学芸員の個人的な判断で行っていた資料の収集を辞める事にしたため集めた資料は状態を1つ1つ確認。全ての資料に情報を記入しデータベース化する事にし重複した資料を収集しない体制を整えたという。収蔵されている資料が全て把握できるようになった事で倉庫に眠っているだけだった資料の展示機会を生み出す事にも繋がっていた。これまで展示機会が無かった資料の活用方法も考え始め、パンフレットを作り学校の教材として貸し出すことを開始。資料の有効活用を出来ると同時に収蔵庫の保管スペースを広げる役割も果たしている。地域の財産を守り広く公開していく役割を担う博物館の挑戦が始まっている。栃木県立博物館では収蔵庫に保管している資料を学校に貸し出すだけでなく、県内の市町村や公共施設で展示を行う移動博物館などを積極的行っているという。
住所: 栃木県宇都宮市