今回ニシダは所が紹介する型破りアーティスト・鹿正さんのもとを訪ねた。甲府市の武田神社で待ち合わせ、作業場に案内してもらった。骨董品屋で集めた武具類の中には所から送ってもらったというものもあった。鹿正さんの型破り作品は根付だった。根付とは、印籠やタバコ入れを帯に吊るす紐につける江戸時代に流行した留め具。材料は加工が難しい鹿の角で、鹿正さんはこれを彫刻刀で仕上げている。小野小町が骨になるまでを描いた仏教画を題材にした作品や、漁師からの注文で作ったカニの根付を見せてもらった。所が依頼したテーマは子どもが欲しがらない虫で、宝箱にゴミムシが張り付いている作品を制作した。作品はオーダーメイドの1点もので、制作期間は約2か月。鹿正さんはYAMAHAなどでデザインの仕事をしていた。20年前に一念発起して職人の道に進んだ。また古武術歴20年で、武術を極めるため生活のすべてを和に方向転換した。着物のまま生活するには根付が必要だと思い、会社をやめて根付職人として歩み始めた。
