G20の財務相・中央銀行総裁会議には日本からは加藤財務大臣と日銀の植田総裁が出席し、初日は途上国の気候変動対策などに向け世界銀行など国際開発金融機関の機能強化について意見が交わされた。日本時間の今夜からは2日目の会議が開かれ世界経済などをテーマに議論が行われる見通し。前回ことし7月の会議では記録的な物価上昇がいくぶん落ち着き、共同声明で世界経済はソフトランディング(軟着陸)する可能性が高まっているという見通しを示した。各国の中央銀行は物価の抑制から景気の下支えに軸を移しヨーロッパ中央銀行、英国、カナダに続き先月には米国のFRB連邦準備制度理事会も4年半ぶりの利下げに踏み切った。また中東情勢が一段と緊迫化しているほか来月には米国大統領選挙を控え経済だけでなく国際政治情勢も転換点を迎えている。こうした中、今回の会議では世界経済をどのようにソフトランディング軟着陸に導くかが主要なテーマになる見通しで政策面の連携が重要だという認識で一致できるかが焦点となる。