きょう自民、公明、国民民主の3党の幹事長が103万円の壁について178万円を目指して来年から引き上げると合意したのは補正予算案を通すための政治決着だった。少数与党としては国民民主党が補正予算に賛成する条件として掲げているこちらをのまざるを得ないと足元を見られた格好。ただ、ここで注意が必要なのは「目指して」という文言。国民民主党側は主張していた178万円になったとご満悦だったが、自民党側はあくまでも目指すだけで具体額はまだ決まっていないという受け止め方。また、時期については国民民主が求めていた来年からということに決まったが所得税というのは1月から1年間の所得に課せられるもので、来年1月まで残り2週間のこのタイミングで本当に現実的にできるのかどうかなども不透明。この辺り、今後、税制調査会で詰めていくことになるが、また国民民主党と与党との間に溝が生まれる可能性もあって、その場合には今度は来年度予算案を駆け引きの材料にするのか少数与党となった自民党にとって茨の道が続きそう。