開幕まであと3週間余り。大阪・関西万博が近づいてきた。日本国際博覧会協会の広報・粕谷和宏さんが会場を案内する。世界最大の木造建築物としてギネス世界記録にも認定された「大屋根リング」。1周はおよそ2キロあり歩くと30分ほどかかる。万博の華とも呼ばれる海外パビリオン。その独創的な外観が姿を現していた。参加国が自前で建設するパビリオンは42あるが、これまでに13で工事を終えているという。完成したパビリオンの1つがヨーロッパのルクセンブルク館。メディア初公開の内部をダニエルザール館長が案内。紹介されていたのはルクセンブルクを代表する風景や文化。そして日本とのつながりも。館長は「ルクセンブルクと日本が協力して、月の探査ロボットを開発した」と話す。さらにルクセンブルクで親しまれている9つのピンを倒すボウリング「ケーレブン」を体験することができる。笑いと健康がテーマという吉本興業のパビリオン。詳しくは、まだ秘密ということだが、西川きよしさんは「前回55年前の万博にも相棒の横山やすしさんと一緒に出してもらい、そのときは世界のお祭り。笑って楽しんでもらって家族連れで来てもらいたい」と話した。半年にわたって開催される大阪・関西万博。地元のホテルでは183日間の連泊プランも。割引料金で泊まれることもあり、このホテルでは僅か10分で売り切れたという。今、万博関係者が気をもんでいるのが前売券の売れ行き。大阪市内のショッピングモールでは万博来場サポートデスクが設けられている。窓口を設けたのは大阪府と大阪市。博覧会協会によると、前売券の販売状況は今月19日時点でおよそ835万枚と、目標とする1400万枚のおよそ6割にとどまっている。要因の1つと指摘されてきたのがインターネットでの複雑な手続き。万博IDを取得し、入場チケットを購入したあとも来場日時の予約に加え、パビリオンごとの入場予約などさまざまな手続きがある。窓口ではこうした手続きを専門のスタッフが手伝っていて開幕が近づくにつれ多くの人が訪れているという。開幕を待つのみの大阪・関西万博。楽しむためには何に注目すればいいのか。そこで訪ねたのが大阪に住む万博愛好家・藤井秀雄さん。小学生のときに大阪万博を体験した藤井さん。万博に魅せられ、これまで国内外の16の国際博覧会を訪れた。その藤井さんが万博初体験という人にお勧めだというのが共同館。さらに「建物好きという人にはチェコパビリオン。ガラスでできた建物になっている。ドイツは輪が重なったパビリオン。全体を回りながらパビリオンの写真を撮れる」と話す。博覧会協会では販売方法を見直し、開催期間中は当日券を原則毎日販売するほか、入場日時と枚数を選択するだけで購入できる電子チケットも販売するという。