運転手の時間外労働の規制が強化されたいわゆる2024年問題に対応するため横浜市では今月1日に市営バスを平日一日当たり290便減便したばかりだが、今週からさらに減便に踏み切る異例の状況になっている。横浜市が減便に踏み切ったのは市営バスの保土ケ谷営業所が運行する路線の77便。利用客への影響を少なくするため朝のラッシュ時は避け日中から夜間を中心に減便したという。今月に入って2度目となる減便の理由は相次ぐ運転手の退職でダイヤを維持できなくなるおそれが出たため。保土ケ谷営業所では年明けから先月末までに9人が退職。市によると大半が20代と30代の若手で、早朝や夜間、休日の勤務もあるバスと比べ、勤務時間が固定している職種に転職した人もいた。今月から強化された時間外労働の規制で給与が減ることも影響したと見られている。横浜市では2024年問題に対応するため今月1日のダイヤ改正で乗車率の低い路線や夕方や夜間の時間帯などで平日では一日当たり290便を減便したばかり。ひとつきに2度の減便は異例の状況で合計すると平日では一日当たり市営バス全体のおよそ4%が減ったことになる。市は給料のベースアップや採用方法の見直しなどで人材確保に努めているが、すぐに運転手を確保できる見通しは立っておらずさらなる減便もありえるとしている。横浜市交通局・田中省吾人事課長は「市民の皆さんに迷惑をおかけし非常に申し訳ないと思う。しっかり体制確保していきたい」と話した。