新潟市で当時13歳だった横田めぐみさんが北朝鮮に拉致されてから明後日で46年。小学校の卒業式の後、保護者への感謝の思いを込めて6年生全員で合唱した「流浪の民」。めぐみさんはソロパートを担当した。歌が大好きでどこでも歌い出すような少女だっためぐみさんと再会を喜び合おうと同級生らが開くコンサートは今年13回目となった。今年もめぐみさんの席は空席となり一緒に歌うことは叶わなかった。この日、客席にもめぐみさんとの再会を待つ人がいた。根津順子さんはめぐみさんが小学生だったとき音楽の授業を担当していた。めぐみさんの綺麗な歌声は今でも印象に残っている。北朝鮮が初めて拉致を認めた2002年。根津さんは当時の小学校の校長の呼びかけで横田夫妻を励まそうと開かれた会に参加。その後もめぐみさんの誕生日を祝う会などに参加し他の先生らと共に横田夫妻を支えてきた。しかし、高齢化で参加できる人が年々減少。再会を目指す活動は先生たちからめぐみさんの同級生に受け継がれ、2010年からコンサートを開くようになった。根津さんは同級生らの合唱を指揮したり一緒に歌ったりしてきた。再会するまで捨てられないと保管してきたパンフレットは溜まっていくばかり。拉致問題に進展が見られない状況に根津さんは歯がゆい想いを抱えている。これまで同級生らと一緒に活動してきた根津さんは今年83歳。体力の低下も感じる中で今年は初めて客席からの参加となった。根津さんは同世代の早紀江さんが元気なうちにめぐみさんと再会して喜ぶ姿を見たいと強く思っている。めぐみさんが拉致されてから46年になるのを前に早紀江さんは「毎朝、起きたらすぐ元気にしていますかと声をかけています。めぐみのことを考えない日はなく、いつもめぐみのことを思っています。絶対に頑張って待っているんだと思って頑張っています。元気で会わせてほしいです」と記者会見で語っている。