蓮池薫特任教授は大学時代、北朝鮮の工作員に拉致され、日本へ帰国するまでに24年を要した。2002年の日朝首脳会談後、北朝鮮は日本人13人に対する拉致を認め、5人生存、8人死亡、未入境1人という調査結果を発表。日本側は遺骨の提出を求めたところ、北朝鮮はうち6人は洪水による土砂災害で墓が流出して遺骨が無く、2人は火葬と返答した。ただ、遺骨は誰のものか分からなかった。北朝鮮側の拉致被害者8人の死亡理由に対して、拉致被害者は異論を唱える。すると、北朝鮮は「拉致問題は解決済み」と強硬姿勢に出ることとなった。拉致された子どもを持つ親で、存命なのは横田早紀江さん、有本明弘さんだけ。蓮池特任教授にとって、拉致問題は風化させてはならず、「1日も早く、拉致問題が拉致被害者家族の思いに沿ったかたちで解決し、それを足がかりに新しい日朝関係が発展することを願ってやまない」と締めくくった。