横須賀市役所に引き取り手のない約200の遺骨が保管されている。こうした遺骨を少しでも減らしたいと10年前から就活サポート事業を行っている。一人暮らしで頼れる親族がいない人などを対象にした事業。本人が元気なうちに、亡くなったときに知人への連絡はどうするか、葬儀はどこに依頼するかなど希望を聞き取り計画書にまとめる。火葬、納骨などの費用27万円は事前に支払ってもらう。89歳の佐古正枝さんは夫を早くに亡くし子どもはいない。佐古さんは2年前に事業に申し込みをした。市は3か月ごとに訪問し、変更の希望がないか確認している。この事業にはこれまで約150人が登録。佐古さんは事業に申し込んだことで不安なく過ごせるようになったという。先月、利用者の79歳の女性が亡くなった。担当してきた市の職員が出棺を見送る。女性の希望は先だった夫と一緒に共同墓地に入りたいというものだった。