大会6日目を迎えたパリオリンピック。体操の男子個人総合で20歳の岡慎之助選手が金メダルを獲得。日本はこの種目4大会連続の金メダル。オリンピック初出場の岡。予選からほとんどミスのない演技で団体金メダルに貢献した。最初の種目、ゆか。着地をしっかり決めて14.566の高得点をマークする。エース橋本大輝はこの種目2連覇を目指す。G難度の大技「リジョンソン」。日本の2人は好スタートを切った。2種目目はあん馬。橋本は団体の決勝で落下のミスが出ている。またしても落下。得点を伸ばせない。岡はここでも安定感を見せた。足先まで伸びた演技で高得点をマークし、トップに立つ。1位のまま前半の3種目を終えた。5種目目の平行棒。ここから中国のエース、金メダル候補の張が追い上げる。高難度の技を次々と成功させ、高得点をマーク。そして、岡。足の先までまっすぐ伸びた倒立姿勢。勝負どころで持ち味を発揮し、トップで最後の鉄棒を迎える。最初は橋本。F難度のリューキン。手放し技を決める。しかし序盤のミスが響いて6位。メダル獲得はならなかった。岡は橋本のアドバイスを胸に鉄棒に挑んだ。E難度のコールマン。しなやかに技をこなす。着地もまとめた。岡慎之助が金メダル。中国の張に僅か0.233の差で競り勝った岡。新たな王者が誕生した。岡選手は15歳で出場した世界ジュニア選手権で個人総合を制し、日本の宝とまで呼ばれ、大きな期待を集めるようになった。しかし、おととし、前十字靭帯を断裂する大けがに見舞われ、一時はオリンピック出場も危ぶまれる状態だった。それでも岡選手はパリ大会でメダルを獲得することだけを考えると努力を続けてきたそう。