ECB・ヨーロッパ中央銀行が利下げ。主要な政策金利を0.25%引き下げ4.25%に。市中銀行が中央銀行に資金を預ける際の預金金利も0.25%引き下げて、3.75%にした。ユーロ圏の消費者物価指数は2022年の10月に前年比で10.6%の上昇とピークを迎えたが、その後は減速し、今年5月にはプラス2.6%まで伸びが鈍化した。ECBとしては今後、物価の抑制から利下げによってユーロ圏の物価を下支えしていく方向に転換した形。4年9か月ぶりの利下げに踏み切ったECBだが、今後の焦点は、年内にどれほどの利下げを行うかに移っている。ラガルド総裁は依然として物価は高止まりする可能性があるとして慎重な見方を示している。「引き続き賃上げの動きは強くユーロ圏の物価上昇圧力は強い。インフレ率は来年も目標の2%を上回る見込みだ」と述べた上で、引き続き経済指標を注視し金融政策を決定していくと強調したうえで慎重に利下げのペースを判断する姿勢を示している。