金価格下落について新村さんは「そうなるかなという感じ。もともと金って実質金利との説明力が高くて、実質金利が上がると下がり、下がると上がるという関係性。2022年のロシアのウクライナ軍事侵攻以降、ドル決済ができないように制裁しようとなったので反米の国々からすると金買っとこうとなったので構造変化が起きた。そこが買われるインフレであろうがなかろうが金を買う動きが4年近く続いていた。ちょっと前にECBが持っている米国債よりも金のほうが増えたというニュースがあったところで若干、一巡した。そんな中で中東戦争があって原油価格が上がって、金利が上がってきたので金利が付いている米国債に戻っていいのではないかという話。株の調整圧力も相当大きい。金利が上がれば米国債に移るでしょうし、金利が上がれば株が下がるので株式市場のお金が金マーケットに入っている部分もある。すると調整で売られる可能性。中長期的に言うと金のポジションが固まった部分があるのでインフレに従って上がるのがベースになる」などと述べた。棚瀬さんは「新村さんが説明があったが、近年の金価格の上昇の一因として中央銀行の金購入が材料として指摘される。中央銀行の金買いに関してはドル離れの文脈で語られることが多いが多くの中央銀行は金に関してドルとは別枠で管理しているというところが多い。ドル離れによる金買いは限界がある。外貨準備は単なる運用ということではなくて政策目的のために持たれている。日本の場合は為替介入の原資。多くの新興国は外貨建の体外債務の返済の原資ということで持たれている。金はすぐに現金化できないのでドルのキャッシュを持たざるを得ない。そこは分けて考える必要がある。中央銀行はインフレヘッジとか地政学的ヘッジで金買いを増やしたと思うが、だからといってドルが減るかというと限界がある。中央銀行による金の買いも一巡した感じがある。少なくとも中央銀行の金買い、ドルから金へのシフトという観点からの金の上昇トレンドは一巡した」などと述べた。
