イワニシビリ元首相の経歴を紹介。ジョージアの貧困家庭に生まれ、経済学の博士号を取得するためロシアのモスクワに移住。1990年代に銀行業や金属産業などで莫大な富を築きオリガルヒになった。帰国後は「ジョージアの夢」を設立し、2012年に首相に就任。2013年には首相を辞任。ポリティコは個人の財力や与党の力を背景に政界に絶大な影響力を維持していると伝えている。イワニシビリ氏は去年12月の議会選挙に向け政治の第一線に戻ると述べ、本格的な政界への復帰を果たした。ジョージアは2022年にEUに加盟申請し、去年12月には加盟候補国になっている。国民の8割がEUの加盟を支持。イワニシビリ氏は演説で「ジョージアとロシアの対決を強要したのは世界的な戦争国家だ」と語り、西側諸国への敵対姿勢を鮮明にしている。イワニシビリ氏の思惑について、慶應義塾大学の廣瀬陽子教授は「ジョージア国内での絶大な権力を維持。欧米の影響力は邪魔で法案を通そうとしている」と指摘。ロシア法をなぜ与党が主導しているかについては「与党議員は圧倒的権力を持つイワニシビリ氏に従っている」。EUに対しては「親露に戻ると揺さぶりのため駆け引きにロシア法か?」などと推察している。