ウクライナでの停戦に向けてアメリカとロシアの高官が初めて本格的な協議をしたが、首脳会談の日程は定まらなかった。サウジアラビアで18日に行われた3年ぶりの米ロ高官による協議は4時間半続いた。ロシアのウシャコフ大統領補佐官はアメリカのトランプ大統領とロシアのプーチン大統領の会談について、「少なくとも来週行われる可能性は低い」等と指摘した。協議後、ロシアのラブロフ外相はアメリカ側がロシアの立場に耳を傾けるようになったと強調したが、ウクライナとの停戦は交渉継続での合意にとどまった。アメリカのルビオ国務長官はウクライナやヨーロッパ、ロシアなどの「当事者全員が受け入れられる形」でウクライナ侵攻の終結を目指すと強調したうえで、そのためには全員の譲歩が必要だと指摘した。ウクライナやヨーロッパ各国は頭越しの交渉に不快感を示していたが、こうした懸念の払拭を図った格好で、ルビオ長官はEUも「いずれは交渉に加わるだろう」とも説明している。アメリカの国務省は今回の協議で米ロ両国は在外公館の業務など、関係の正常化に向けた協議の枠組みを設置することで合意したとしている。