ルーマニア大統領選では極右政党の党首・シミオン氏と、首都・ブカレストの市長で親EU路線の継続を訴えるダン氏の決選投票が18日に行われる。去年11月の大統領選では無名候補だったジョルジェスク氏が躍進したが、ロシアが選挙に介入した可能性などが問題視され選挙は無効となった。前回躍進したジョルジェスク氏は立候補が認められず、代わりに近い主張を展開しているシミオン氏が支持を集めている。シミオン氏はEUの政策に懐疑的でウクライナへの支援にも反対している。模範とするのはトランプ大統領で、アメリカ第一主義への支持を公言し自国の主権を重視しているとの主張を繰り返している。支持を集める背景には経済が低迷しインフレ率がEUで最高レベルとなる一方、親EU路線を取る主要政党はスキャンダルが相次ぐなど政治不信がある。シミオン氏は去年の大統領選で支持を集めたジョルジェスク氏との関係の近さをアピール。当選すればジョルジェスク氏を首相に起用したいとも話している。シミオン氏はSNSでの発信を重視し、TikTokでメディア批判などを繰り返している。今年1月~今月まででフォロワーは約30万人増加し150万近くとなっている。情報拡散を監視する専門家は不自然な上昇ではないとする一方で詳しい分析が必要等と指摘している。