中国の民主化を求めた学生ら多数が犠牲となった「天安門事件」から、きょうで35年。北京の現場周辺や香港では厳戒態勢が敷かれている。35年前のきょう、中国政府は。民主化を求めた学生に対し軍を出動させ弾圧。死者は公式発表で319人とされているが実際には数千人との推計もある。中国政府はきのう事件を改めて正当化した。事件で当時学生だった子どもなどを亡くした遺族グループ「天安門の母」は声明で真相究明や謝罪、賠償を改めて求めた上で「政府は沈黙を守り様々な方法で遺族の日常生活を妨害し続けている」と非難した。2020年まで事件の犠牲者を追悼する集会が行われていた香港では国家安全維持法や国家安全条例により反政府的な言動への取り締まりを強化した。先月にはSNS上で天安門事件に関連した書き込みを行った男女6人が扇動の疑いで逮捕された。追悼集会が行われていた公園では、親中派団体が主催する中国物産展があすまで開かれる予定で、今年も集会の開催は封じ込まれた形である。