アメリカのバイデン大統領は新たな移民政策として、法的な手続きをせずに米国に入国した人のうち、米国国民と結婚し長期間住んでいる場合に、永住権の申請をしやすくする措置を発表した。今月出した大統領令が移民に厳しすぎると与党民主党内からも反発が出ていたことから、大統領選挙に向けて移民に寛容な政策を求めるリベラル層の支持をつなぎ止めるねらいもあるとみられる。選挙の激戦地ウィスコンシン州で遊説したトランプ前大統領は、新たな措置は大規模な恩赦だと非難した。トランプ氏はまた、不法移民に最短距離で市民権を取得できる道を開いて11月の選挙で自分に投票させるつもりだと主張している。しかし、今回の措置の対象者は今回の大統領選では投票できず、この主張は正しくない。投票権は市民権の取得後に得られる。