アメリカ大統領選は11月5日に投開票日を迎える。渡辺靖さんは今のアメリカは分極化が進んでいて、どちらかの党の候補になればほぼ自動的に45%ほどの票がとれる状況にあるので地すべりは起きにくい、事件があっても地すべり的な勝利になることは想像しがたいという。残された無党派層の票をどうとるかが今後のポイントになってくる。今回の事件もあってより共和党、トランプ氏に勢いが出てきたということで民主党の中には大統領選は厳しいのではないかという声もある。近年のアメリカでは連邦議会議員への脅迫事件が増えていて、昨年で8008件、5年前に比べて倍増している。今年6月の調査で、トランプ氏再選のためなら暴力の行使は正当化されると答えた割合が6.9%、トランプ氏再選阻止のためなら暴力の行使は正当化されると答えた割合が10%だった。渡辺靖さんは言葉では相手を説得できないという考えが広がっている、民主主義にとっては危機である、根底にはアメリカの中間層がなくなり経済格差が大きくなってきている、選挙のたびに相手の人格否定をするような抽象攻撃がエスカレーションしていることを指摘。「不同意への同意」という言葉がある、相手の立場を尊重しようという考えで、民主主義の根幹をなす一番大事なメッセージだと話した。